ストックフォトを利用する際、「モデルリリース」という言葉がよく出てきます。アフロのサイトでも、作品詳細画面にモデルリリースの有無を表示しています。
一体、何のことでしょうか。あれば安心なんでしょう?という理解の方も多いと思います。
本記事では改めてモデルリリースについてご説明いたします。
モデルリリースとは?
モデルリリースは「被写体の肖像権使用同意書」のことです…と言っても、少し難しいかも知れません。
手元にある辞典(「法律用語辞典 第5版」有斐閣)には、肖像権とは「人が自己の肖像(写真、絵画、彫刻など)をみだりに他人に撮られたり使用されたりしない権利。」と書かれています。
アフロでは風景や料理、アート作品以外にも人物をメインに撮影した写真や映像を数多く取り扱っています。リビングでくつろぐ家族のイメージやテレワークのイメージなどは特に人気です。保険会社のパンフレットやビジネス系ニュースサイトなどで、ご覧になったことがあるかもしれません。
広告でも報道でも、人の生活が感じられるイメージが必要なことは多いかと思います。だからこそストックフォト会社から入手するのですが、写っているモデルから「勝手に私の顔を使わないで!」というクレームを受けないようにする必要があります。
そこでストックフォト会社はモデルに「肖像権使用同意書」へのサインをお願いしています。
わたしたち(ストックフォト会社)はモデルから
- モデルの肖像が写っている写真および映像をストック素材として販売すること
- ストックフォトの利用者は様々で、目的や媒体も多岐にわたること
- 世界中どの国でも使われる可能性があること
- 合成や切り抜きなどの加工がなされる場合があること
といった内容に同意していただくことではじめて、安心して利用できる写真を提供しているのです。
センシティブ使用にはご注意!
モデルリリース取得済みであることが分かれば、安心してご利用いただけます。
…が、少しお待ちください。気をつけなければいけないことが一つあります。
ストックフォト各社の規約に書かれている「センシティブ使用の禁止」です。
モデルは肖像権使用同意書にサインをして、ストックフォトが様々な目的、媒体で使われることを了承しています。だからといって、本当に何にでも使っていいのでしょうか。
ポルノや疾病、老化、性的嗜好、暴力、誇大広告や虚偽表現。こういった表現に自分の肖像が使われると、いくらイメージだとしても、モデル本人に精神的に大きな被害が及ぶことが考えられます。また、公序良俗に反するような内容も同様です。仮に「極端な思想の持ち主だ」と偏見を受けてしまったら、モデルは幸せに暮らせるでしょうか。これら被害からモデルを守るためにも、わたしたちは原則としてセンシティブ使用を禁止しています。
とはいえ、老化や疾病のイメージで写真が必要とされているのも事実です。それらのイメージで使用することがセンシティブ使用にあたるのか、判断に困る場合もあるかと思います。そこでアフロではモデルへ事前確認を行うことや、お客様に利用方法をアドバイスすることで安心して写真を利用できるサポートをしております。
そのような場面で写真が必要になった際には、ぜひご検討段階でカスタマーセンターまでお問合せください。