いざストックフォトを利用しようと思ったとき、そのサイズ表記は各社まちまちで「いったいどのサイズを選べばいいんだろう」と悩まれた経験はありませんか？
「Lサイズっていったいどれくらいの大きさなの？」「ウェブサイトで使いたいんだけど、Sサイズで足りる？」「10MBってどれくらいの大きさに出力できる？」etc…
アフロでも日常的にこのようなお問合せをよくいただきます。
各社「S・M・L」といった表示や「10MB」という表記はありますが、本当に適切なサイズを選ぼうとするとき、見るポイント、考えるポイントは実は違うところにあります。
今回はあまり難しく考えず、一般的なストックフォトの適正なサイズ選びについてご案内したいと思います。
サイズ選びのふたつのポイント「ピクセル数」と「解像度」
前述したように各社とも「S・M・L」や「10MB」という表記をしていますが、そこに並んで必ず「6000 pixel × 4000 pixel」や「2400 px × 1600 px」といった表記があります。この表記こそ、その写真のデータが「長辺と短辺それぞれいくつのピクセル数をもつデータか」を教えてくれるただひとつの値です。
ある写真のデータが「いったいどれくらいの大きさに出力可能か」は、この「ピクセル数」と続いてお話しする、それを「どれくらいのクオリティで出力したいか」を決める「解像度」のふたつによって決まります。
解像度って何？
「解像度」という言葉はデジタルな世界のいろいろな場面で、いろいろな意味合いで使われますが、ここでは「写真などのデジタルデータを『どれくらいの細かさで出力するか』を指定する値」と考えてください。
その際、解像度という言葉とセットで「dpi」という単位が登場します。「dpi」とは「Dot Per Inch（ドット・パー・インチ）」の略です（「ppi」とも呼ばれます）。これは「印刷物等に利用する素材データを構成するドットを、1インチあたりにどれくらい使って出力するか」を決める単位で、基本的にはこの値が大きいほど精細な出力、小さいほど荒い出力と言うことができます。
一般的にパンフレットやチラシなど手元で見ることの多い印刷物は350dpiといった高い解像度、駅の大判ポスターなどは離れて眺めることを前提としているため200dpiというような値を指定します。
主な制作媒体における出力解像度の目安
| 媒体の種類 | 解像度 |
| 一般的な印刷物（雑誌やチラシなど） | 350 dpi |
| 大判の印刷物（駅貼りポスターなど） | 200 dpi |
| 屋外に設置する看板 | 100 dpi |
| 新聞 | 144 dpi |
| WEB、デジタルモニター | 72 dpi～ |
※上記は目安です。各媒体の広告出稿ガイドや印刷会社が定める規定をご確認ください。
写真データサイズから印刷やプリントサイズを求める計算式
さて、ここまでに登場した「ピクセル数」と「解像度」この2つの数値さえはっきりすれば「あるピクセル数を持った写真データ」を「希望するクオリティ（解像度）」で「どれくらいの大きさに出力できるか」がわかります。以下がその計算です。
写真データの「ピクセル数」 ÷ 出力したい「解像度」＝出力可能サイズ
例えばここに、長辺3500pixel × 短辺2000pixelと表記のある写真データがあると仮定しましょう。それを一般的な印刷物の出力に用いる350dpiの解像度設定で、どれくらいの大きさの出力が可能かは以下の簡単な計算によって求めることができます。
長辺：3500pixel÷350dpi＝10inch
短辺：2100pixel÷350dpi＝6inch
これで答えが出ました。長辺10インチ × 短辺6インチです！
・・・インチではピンと来ませんね。「2.54（1インチ＝2.54cm）」を掛け算してセンチメートルに直しましょう。
長辺＝3500pixel÷350dpi＝10inch×2.54＝25.4cm
短辺＝2100pixel÷350dpi＝6inch×2.54＝15.24cm
答えは長辺25.4センチ × 短辺15.24センチ。これで無事、本当に知りたかったことがわかりました！
単純に「ピクセルの数を解像度で割るだけ」の話を分かりにくくしているのは、「解像度の単位がインチを基準にした『dpi』であること」、そのために生じる単位換算のための「2.54（1インチ＝2.54cm）」の存在なのかもしれませんね。
簡単便利！写真提供アフロサイトの「データサイズ計算ページ」
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「データサイズから出力可能サイズを導き出す計算」「出力希望サイズから必要なデータサイズを導く計算」の両方に対応しており、その展開データサイズ（MB）までわかる大変便利な機能です。データサイズのことでお悩みの際は、ぜひともご活用ください。もちろん電話やメールでのお問合せも大歓迎です。
